Bybitチャートの見方・使い方完全ガイド【2025年最新版】
暗号資産取引を始めたばかりの方や、Bybitでのトレードを検討している方にとって、チャートの見方や使い方は最初の難関です。Bybitは世界有数の暗号資産取引所として、高機能なチャート分析ツールを提供していますが、その機能を十分に活用できている人は多くありません。
この記事では、Bybitのチャート機能を基礎から実践レベルまで、画面キャプチャを交えながら徹底的に解説します。初心者の方でも順を追って学べるよう、段階的に説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。
この記事でわかること
- Bybitチャートの基本的な画面構成と操作方法
- ローソク足や時間足などチャートの基本的な見方
- インジケーターの種類と効果的な設定方法
- 実際のトレードで使えるテクニカル分析の実践手法
- PC版とスマホアプリでの使い分けとコツ
- 他の取引所チャートとの比較と選び方
- よくあるトラブルの解決方法
それでは、Bybitチャートの全容を詳しく見ていきましょう。
Bybitチャートの基本機能と画面構成
Bybitのチャート機能は、世界中のトレーダーに愛用されている「TradingView」のチャートシステムを採用しています。TradingViewとは、プロフェッショナルなチャート分析が可能なプラットフォームで、100種類以上のインジケーターや高度な描画ツールを備えています。
Bybitチャート画面の全体像
Bybitのチャート画面は、大きく分けて以下の要素で構成されています。
メインチャートエリアは画面中央に配置され、価格の動きをローソク足やラインチャートで表示します。このエリアでは、マウスやタッチ操作で自由に拡大・縮小、スクロールが可能です。
左サイドバーには、描画ツールやインジケーター追加ボタンが並んでいます。トレンドラインや水平線を引くための基本的な描画ツールから、フィボナッチリトレースメント(※価格の戻りを予測するツール)などの高度な分析ツールまで、多彩な機能にアクセスできます。
上部ツールバーでは、通貨ペアの選択、時間足の切り替え、チャートタイプの変更などが行えます。ここで表示したい暗号資産ペア(例:BTC/USDT)を選択し、分析に適した時間足を設定します。
右サイドバーには、現在価格、注文板(オーダーブック)、最近の取引履歴が表示されます。チャート分析と同時に、リアルタイムの市場状況を確認できる便利な配置になっています。
PC版とスマホアプリの違い
PC版とスマホアプリでは、基本的な機能は共通していますが、画面サイズの違いにより操作性が異なります。
PC版の特徴は、大画面で複数のチャートを同時表示できる点です。例えば、ビットコインの4時間足チャートと1時間足チャートを並べて表示し、マルチタイムフレーム分析(※複数の時間軸で相場を分析する手法)を効率的に行えます。また、マウスとキーボードショートカットを使った素早い操作が可能で、本格的なテクニカル分析に向いています。
スマホアプリ版は、外出先でも手軽にチャートを確認できる利点があります。タッチ操作に最適化されており、2本指でのピンチイン・ピンチアウトによる拡大縮小がスムーズです。ただし、画面が小さいため、細かい描画作業や複雑な分析はPC版に比べてやや難しくなります。
実践的には、詳細な分析と新規注文はPC版で行い、外出中の相場チェックやポジション管理はスマホアプリで行うという使い分けがおすすめです。
TradingViewチャートとの関係性
Bybitで使用されているチャートは、TradingViewの技術をベースにしていますが、完全に同じではありません。Bybitのチャートは取引所に統合された形で提供されるため、チャート画面から直接注文を出せる利点があります。
一方、TradingViewの単体サービスを利用する場合は、より高度なカスタマイズやコミュニティが作成したカスタムインジケーターにアクセスできますが、別途有料プランの契約が必要になります。
初心者の方は、まずBybit内蔵のチャートで十分です。基本的な分析に必要な機能はすべて揃っており、無料で利用できます。
Bybitチャートの基本的な見方【初心者向け】
チャート分析の第一歩は、表示されている情報を正しく読み取ることです。ここでは、暗号資産取引が初めての方でも理解できるよう、基本から丁寧に解説します。
ローソク足の見方と時間足の切り替え
ローソク足は、一定期間の価格変動を視覚的に表すチャートの基本形式です。1本のローソク足には、その期間の「始値(はじまりね)」「終値(おわりね)」「高値」「安値」の4つの価格情報が含まれています。
ローソク足の色には重要な意味があります。**陽線(ようせん)**は緑色や白色で表示され、終値が始値より高い、つまり価格が上昇したことを示します。**陰線(いんせん)**は赤色や黒色で表示され、終値が始値より低い、つまり価格が下落したことを示します。
ローソク足の太い部分を「実体(じったい)」、上下に伸びる細い線を「ヒゲ」と呼びます。実体が大きいほど価格変動が大きく、ヒゲが長いほどその期間中に大きな値動きがあったことを意味します。
時間足とは、1本のローソク足が表す時間の単位です。Bybitでは以下の時間足を選択できます。
- 1分足・5分足・15分足:短期トレード(スキャルピング)向け
- 1時間足・4時間足:デイトレード向け
- 1日足・週足:中長期投資向け
時間足の切り替えは、チャート上部のツールバーで「1H」「4H」「1D」などのボタンをクリックするだけです。初心者の方は、まず4時間足や1日足から始めることをおすすめします。短期足は値動きが激しく判断が難しいためです。
出来高の確認方法
**出来高(できだか)**は、一定期間にどれだけの取引が行われたかを示す指標で、チャート下部に棒グラフで表示されます。出来高が多いほど、多くのトレーダーが売買に参加していることを意味し、その価格帯の信頼性が高いと判断できます。
例えば、価格が上昇しているのに出来高が減少している場合、上昇トレンドの勢いが弱まっている可能性があります。逆に、価格が急騰して出来高も急増している場合は、強い買い圧力があると判断できます。
出来高は、トレンドの転換点を見極める重要な手がかりになります。価格の動きだけでなく、必ず出来高も合わせて確認する習慣をつけましょう。
価格スケールと時間軸の調整
チャートを見やすくするために、価格スケールと時間軸の調整は重要です。
価格スケールは、チャート右側の縦軸に表示される価格の範囲です。Bybitでは自動調整されますが、特定の価格帯を詳しく見たい場合は、マウスホイールやピンチ操作で縦方向に拡大縮小できます。
時間軸は、チャート下部の横軸に表示される時間の範囲です。過去のチャートを確認したい場合は、チャートを左にドラッグしてスクロールします。
見やすいチャート設定のコツは、画面いっぱいに価格変動を表示させることです。余白が多すぎると細かい値動きが見えにくくなり、逆に拡大しすぎると全体の流れが把握しにくくなります。
チャートタイプの変更(ローソク足・ライン・バー)
Bybitでは、ローソク足以外にも複数のチャートタイプを選択できます。
ラインチャートは、終値だけを線で結んだシンプルなチャートです。全体的なトレンドを把握するのに適しており、初心者の方が最初に全体像を掴むのに便利です。
バーチャートは、ローソク足と同じ4つの価格情報を含みますが、棒状の形で表示されます。欧米のトレーダーに好まれる形式です。
**平均足(へいきんあし)**は、ローソク足を修正した表示方法で、トレンドの方向性がより明確に見えます。ただし、実際の価格とは異なる表示になるため、注文時には注意が必要です。
初心者の方は、まずローソク足に慣れることをおすすめします。世界中で最も使われている形式であり、解説記事や教材もローソク足を前提にしているものがほとんどです。
Bybitチャートの操作方法を画面付きで解説
チャート機能を使いこなすには、基本的な操作方法をマスターする必要があります。ここでは、実際の画面操作を順を追って説明します。
チャートの拡大・縮小と画面スクロール
PC版での操作方法
チャートの拡大・縮小は、マウスホイールを回転させるだけで簡単に行えます。前方に回すと拡大、後方に回すと縮小されます。横方向(時間軸)だけを拡大したい場合は、チャート下部の時間軸エリアでホイールを操作します。縦方向(価格軸)だけを拡大したい場合は、右側の価格軸エリアでホイールを操作します。
チャートのスクロールは、チャート上でマウスの左ボタンを押したまま左右にドラッグします。これにより、過去のチャートデータを確認したり、現在の価格に戻ったりできます。
キーボードショートカットも便利です。「+」キーで拡大、「-」キーで縮小、矢印キーでスクロールが可能です。
スマホアプリでの操作方法
スマホでは、タッチ操作が基本になります。2本指でピンチアウト(指を広げる動作)すると拡大、ピンチイン(指を狭める動作)すると縮小されます。
スクロールは、1本指でチャートを左右にスワイプするだけです。スムーズにスライドさせることで、過去から現在までのチャートを素早く確認できます。
特定の日時のチャートを見たい場合は、画面上部の日時表示部分をタップすると、カレンダーが表示され、任意の日付にジャンプできます。
描画ツールの使い方(トレンドライン・水平線など)
描画ツールは、チャート上に線や図形を描いて、視覚的に分析を補助する機能です。
トレンドラインの引き方
- 左サイドバーの「/」アイコン(トレンドライン)をクリック
- チャート上の起点となる安値(または高値)をクリック
- そのまま次の安値(または高値)までドラッグして離す
上昇トレンドでは、連続する安値を結ぶようにトレンドラインを引きます。下降トレンドでは、連続する高値を結びます。このラインを価格が割り込むと、トレンド転換の可能性があると判断できます。
水平線(サポート・レジスタンス)の引き方
- 左サイドバーの「─」アイコン(水平線)をクリック
- 重要な価格帯(過去に何度も反発している価格)をクリック
水平線は、サポートライン(下値支持線)やレジスタンスライン(上値抵抗線)を可視化するのに使います。多くのトレーダーが意識する価格帯に引くことで、今後の反発や突破のポイントを予測できます。
フィボナッチリトレースメントの活用
左サイドバーから「フィボナッチリトレースメント」を選び、大きな価格変動の起点と終点を指定すると、自動的に重要な価格帯(38.2%、50%、61.8%など)が表示されます。これらの価格帯で反発することが多いため、エントリーや利確の目安になります。
描画した線は、クリックして選択後、Deleteキーで削除できます。また、線をドラッグして位置を調整することも可能です。
チャートレイアウトの保存と呼び出し
時間をかけて作成したチャート設定やインジケーター、描画ツールは、レイアウトとして保存できます。
保存方法
- チャート上部の「レイアウト」アイコンをクリック
- 「保存」を選択
- わかりやすい名前(例:「BTC 4時間足分析」)を入力して保存
保存したレイアウトは、同じアカウントでログインすればPC・スマホどちらからでも呼び出せます。
活用例
- デイトレード用レイアウト(短期インジケーター中心)
- スイングトレード用レイアウト(長期トレンド確認用)
- 通貨ペア別レイアウト(BTC用、ETH用など)
複数のレイアウトを使い分けることで、分析の効率が大幅に向上します。
複数チャートの表示方法
PC版では、画面を分割して複数のチャートを同時に表示できます。
設定方法
- チャート上部の「レイアウト」アイコンから「チャートレイアウト」を選択
- 2分割、4分割など好みの分割数を選択
- 各チャートで異なる通貨ペアや時間足を設定
例えば、画面を4分割して以下のように設定できます。
- 左上:BTC/USDT 1日足(長期トレンド確認用)
- 右上:BTC/USDT 4時間足(中期トレンド確認用)
- 左下:BTC/USDT 1時間足(エントリータイミング確認用)
- 右下:ETH/USDT 4時間足(相関確認用)
この設定により、マルチタイムフレーム分析や複数通貨の相関関係を一目で把握できます。特に、複数のポジションを持つトレーダーには必須の機能です。
Bybitで使えるインジケーター一覧と設定方法
インジケーターは、価格データを数学的に加工して、トレンドや売買タイミングを判断しやすくするツールです。Bybitでは100種類以上のインジケーターが利用できます。
トレンド系インジケーター(移動平均線・ボリンジャーバンドなど)
トレンド系インジケーターは、相場の方向性を把握するために使用します。
移動平均線(MA: Moving Average)
移動平均線は、最も基本的で重要なインジケーターです。一定期間の価格を平均化することで、価格のノイズを除去し、トレンドを明確にします。
設定方法
- チャート上部の「インジケーター」ボタンをクリック
- 検索窓に「Moving Average」と入力
- 「Moving Average」を選択
推奨パラメーター
- 短期:20期間(約1ヶ月の取引日)
- 中期:50期間(約2ヶ月半)
- 長期:200期間(約10ヶ月)
使い方 価格が移動平均線より上にあれば上昇トレンド、下にあれば下降トレンドと判断します。また、短期線が長期線を下から上に突き抜ける「ゴールデンクロス」は買いサイン、上から下に突き抜ける「デッドクロス」は売りサインとされます。
ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)
ボリンジャーバンドは、価格の変動範囲を統計的に示すインジケーターです。中心線(移動平均線)と、その上下に標準偏差を用いた線が表示されます。
推奨パラメーター
- 期間:20
- 標準偏差:2
使い方 価格がバンドの上限に達すると「買われすぎ」、下限に達すると「売られすぎ」と判断できます。また、バンドの幅が狭まる「スクイーズ」の後は、大きな値動きが発生しやすいとされます。
オシレーター系インジケーター(RSI・MACD・ストキャスティクスなど)
オシレーター系インジケーターは、買われすぎ・売られすぎを判断するために使用します。
RSI(Relative Strength Index:相対力指数)
RSIは、0から100の範囲で表示され、買われすぎ・売られすぎを数値化します。
推奨パラメーター
- 期間:14
使い方
- RSIが70以上:買われすぎ(売りを検討)
- RSIが30以下:売られすぎ(買いを検討)
ただし、強いトレンド中はRSIが高水準(または低水準)を維持することがあるため、トレンド系インジケーターと組み合わせて使用することが重要です。
MACD(Moving Average Convergence Divergence)
MACDは、2本の移動平均線の差を利用したインジケーターで、トレンドの転換点を捉えるのに優れています。
推奨パラメーター
- 短期EMA:12
- 長期EMA:26
- シグナル:9
使い方 MACDライン(青線)がシグナルライン(赤線)を下から上に突き抜けると買いサイン、上から下に突き抜けると売りサインです。また、ヒストグラム(棒グラフ)の拡大・縮小でトレンドの強さを判断できます。
ストキャスティクス(Stochastic)
ストキャスティクスは、一定期間の高値・安値の範囲内で、現在価格がどの位置にあるかを示します。
推奨パラメーター
- %K期間:14
- %D期間:3
- Smooth:3
使い方
- 80以上:買われすぎ
- 20以下:売られすぎ
2本の線(%Kと%D)のクロスをシグナルとして使用します。
出来高系インジケーター
出来高移動平均線(Volume MA)
出来高の移動平均線を表示し、通常時と比較して出来高が多いか少ないかを判断します。
使い方 出来高が移動平均線を大きく上回ると、大口投資家の参入やトレンド転換の可能性があります。価格の動きと出来高の動きを合わせて分析することで、より確度の高い判断ができます。
カスタムインジケーターの追加方法
Bybitは TradingViewベースのため、コミュニティが作成したカスタムインジケーターも利用できます。
追加方法
- TradingViewの公式サイトでアカウント作成(無料)
- スクリプトライブラリから気に入ったインジケーターを探す
- 「お気に入り」に追加
- Bybitのチャート画面で「インジケーター」→「お気に入り」から選択
ただし、無料アカウントでは同時に表示できるインジケーター数に制限があります(通常3個まで)。
インジケーターのパラメーター設定のコツ
インジケーターの効果を最大化するには、適切なパラメーター設定が重要です。
基本的な考え方
- 短期トレード:パラメーターを小さく(反応を速く)
- 長期トレード:パラメーターを大きく(ノイズを減らす)
設定変更方法
- インジケーター名の横にある「歯車」アイコンをクリック
- パラメーター値を変更
- 「OK」をクリック
初心者へのアドバイス 最初は一般的な推奨値(デフォルト値)を使用し、トレードスタイルに合わせて徐々に調整していくことをおすすめします。パラメーターを頻繁に変更すると、一貫性のある分析ができなくなるため注意が必要です。
Bybitチャートを使ったテクニカル分析の実践
ここからは、実際のトレードで使える具体的なチャート分析手法を解説します。
サポート・レジスタンスラインの引き方
**サポートライン(下値支持線)**とは、価格が下落してきたときに反発しやすい価格帯のことです。**レジスタンスライン(上値抵抗線)**は、価格が上昇してきたときに跳ね返されやすい価格帯です。
効果的な引き方
- 日足以上の長期チャートに切り替える
- 過去に何度も価格が反発している価格帯を探す
- 少なくとも2回以上反発している価格帯に水平線を引く
- ローソク足の実体ではなく、ヒゲの先端を基準にする
実践例:BTC/USDTのサポートライン
例えば、ビットコインが過去3ヶ月で3回、40,000ドル付近で下げ止まっている場合、この価格帯に水平線を引きます。次に価格が40,000ドル付近まで下落してきたときは、再び反発する可能性が高いため、買いエントリーのチャンスと判断できます。
重要なポイント
- 厳密な価格ではなく「ゾーン」として捉える(39,800〜40,200ドルなど)
- 出来高が多い価格帯ほど信頼性が高い
- ラインを突破した場合、サポートとレジスタンスは役割が入れ替わる(「レジサポ転換」)
チャートパターンの見つけ方(三角持ち合い・ダブルトップなど)
チャートパターンは、価格の動きが形成する特定の形状で、今後の値動きを予測する手がかりになります。
三角持ち合い(トライアングル)
価格の変動幅が徐々に狭まり、三角形を形成するパターンです。
見つけ方
- 連続する高値を結んだ下降線を引く
- 連続する安値を結んだ上昇線を引く
- 2本の線が収束していれば三角持ち合い
トレード戦略 三角形の頂点に近づくにつれて、ブレイクアウト(価格がどちらかの線を突破すること)が近づいています。上方にブレイクすれば買い、下方にブレイクすれば売りのシグナルです。
ダブルトップ・ダブルボトム
ダブルトップは、2つの山を形成した後に下落するパターン(売りサイン)、ダブルボトムは2つの谷を形成した後に上昇するパターン(買いサイン)です。
見つけ方
- ほぼ同じ価格帯で2回反発している箇所を探す
- 2つの山(または谷)の間に明確な谷(または山)がある
- 2つの山の間の谷の価格(ネックライン)を突破したらパターン完成
トレード戦略 ダブルトップの場合、ネックラインを下抜けたら売りエントリー。ダブルボトムの場合、ネックラインを上抜けたら買いエントリー。目標価格は、山(谷)からネックラインまでの距離と同じだけ、ブレイク方向に設定します。
ヘッドアンドショルダー(三尊天井)
中央の山が最も高く、両側に低い山がある形状で、強力な反転パターンです。
完成の条件は、右肩の形成後、ネックライン(左肩と右肩の谷を結んだ線)を下抜けることです。このパターンが出現すると、大きな下落につながることが多いため、注意が必要です。
複数時間足分析(マルチタイムフレーム分析)の方法
プロのトレーダーは、必ず複数の時間足を確認してからエントリーします。これをマルチタイムフレーム分析といいます。
基本的なアプローチ
- **長期足(日足・週足)**でトレンド方向を確認
- **中期足(4時間足)**でエントリーゾーンを特定
- **短期足(1時間足・15分足)**でエントリータイミングを計る
実践例:買いエントリーの場合
- 日足チャート確認:上昇トレンド継続中と判断(移動平均線が上向き)
- 4時間足チャート確認:一時的な押し目が発生し、サポートライン付近まで下落
- 1時間足チャート確認:反転の兆しが見える(陽線の連続、RSIが30から上昇)
- エントリー実行:サポートライン付近で買い注文
この方法により、大きなトレンドに逆らわず、かつ有利な価格でエントリーできます。
避けるべき失敗例
短期足だけを見てエントリーすると、全体のトレンドに反するポジションを持ってしまうことがあります。例えば、1時間足で買いサインが出ていても、日足が強い下降トレンドなら、一時的な反発に過ぎず、すぐに下落する可能性が高いです。
実践的なエントリー・イグジット判断例
ここでは、具体的なトレードシナリオを示します。
シナリオ:BTC/USDTの押し目買い
前提条件
- 日足:上昇トレンド(20MA・50MAが上向き)
- 4時間足:調整局面で50,000ドル付近のサポートラインまで下落
- 1時間足:反転の兆し
エントリー判断
- 1時間足で大陽線が出現し、出来高も増加
- RSIが30から50に上昇
- MACDがゴールデンクロス
エントリー実行
- 価格:50,200ドル(サポートライン少し上)
- 数量:リスク許容額の2%相当
損切り設定
- 価格:49,500ドル(サポートライン下、約1.4%の損失)
- 理由:サポートラインを明確に割ったらシナリオ崩壊
利確目標
- 第1目標:52,000ドル(直近高値、約3.6%の利益)
- 第2目標:54,000ドル(次のレジスタンス、約7.6%の利益)
実行計画
- 第1目標で50%利確、残り50%を第2目標まで保有
- 第1目標到達後、損切りラインをエントリー価格まで引き上げ(リスクフリー化)
このように、事前に明確な計画を立ててからエントリーすることで、感情的な判断を避け、一貫したトレードができます。
Bybitチャートの便利な機能とカスタマイズ
チャート機能を最大限に活用するための便利な設定を紹介します。
アラート機能の設定方法
アラート機能を使えば、チャートを常時監視しなくても、重要な価格に到達したときに通知を受け取れます。
設定手順
- チャート上で右クリック(スマホの場合は長押し)
- 「アラートを追加」を選択
- 以下を設定:
- トリガー条件(価格が特定値を上回る/下回る、など)
- 通知方法(ポップアップ、メール、アプリ通知)
- アラート名(わかりやすい名称)
- 「作成」をクリック
実践的な使い方
- サポート・レジスタンスラインに到達したら通知
- 損切り価格に近づいたら警告
- 目標価格到達で利確チャンス通知
アラートは複数設定できるため、上下両方向に設定しておくと便利です。例えば、現在価格が50,000ドルなら、52,000ドル(上値目標)と48,000ドル(サポートライン)の両方にアラートを設定します。
お気に入り銘柄の登録と管理
Bybitでは数百種類の暗号資産ペアが取引できますが、すべてを監視するのは現実的ではありません。お気に入り機能で重要な銘柄だけを表示しましょう。
登録方法
- チャート上部の通貨ペア選択エリアをクリック
- 気になる通貨ペアの横にある「★」アイコンをクリック
- 「お気に入り」タブに追加される
効率的な管理方法
- メイン監視銘柄:BTC/USDT、ETH/USDTなど主要ペア(3〜5銘柄)
- サブ監視銘柄:注目している中小型コイン(5〜10銘柄)
- 定期チェック銘柄:長期保有している銘柄
お気に入りに登録した銘柄は、通貨ペア選択画面で素早くアクセスできるため、分析効率が大幅に向上します。
チャートテーマ(配色)の変更
長時間チャートを見続けると目が疲れるため、自分に合ったカラーテーマを選ぶことが重要です。
変更方法
- チャート上部の「設定」アイコン(歯車マーク)をクリック
- 「外観」タブを選択
- テーマを選択:
- ダークテーマ:黒背景、目に優しい(夜間推奨)
- ライトテーマ:白背景、明るい環境向け
- カスタム:背景色、ローソク足色を個別に設定
おすすめ設定
多くのプロトレーダーは、長時間の分析でも疲れにくいダークテーマを使用しています。また、陽線を緑、陰線を赤にする色設定が一般的ですが、逆にすることも可能です。
ローソク足の色だけでなく、グリッド線の濃さ、背景色なども調整できるため、自分が最も見やすい設定を探してみてください。
ショートカットキーの活用
PC版では、キーボードショートカットを使うことで、マウス操作よりも素早くチャート分析ができます。
主要なショートカットキー
- Alt + T:トレンドライン描画
- Alt + H:水平線描画
- Alt + V:垂直線描画
- Alt + I:インジケーター追加画面を開く
- Esc:選択中のツールをキャンセル
- Delete:選択中の描画を削除
- +/-:チャートの拡大/縮小
- 矢印キー:チャートのスクロール
効率的な使い方
例えば、「Alt + T」でトレンドライン描画モードに入り、チャート上で2点をクリック、次に「Alt + H」で水平線モードに切り替え、サポートラインを引く、という流れをマウスだけで行うより遥かに速く実行できます。
最初は覚えるのが大変ですが、よく使うショートカットだけでも覚えておくと、分析スピードが2〜3倍になります。
Bybitチャートと他取引所チャートの比較
暗号資産取引所は数多くありますが、チャート機能には違いがあります。自分のトレードスタイルに合った取引所を選ぶための比較情報を提供します。
Binanceチャートとの機能比較
BinanceとBybitは、世界トップクラスの取引所として競合関係にあります。
Bybitの優位点
- TradingView完全統合:Bybitは標準でTradingViewチャートを採用しており、描画ツールやインジケーターが豊富
- 使いやすいUI:初心者でも直感的に操作できるインターフェース
- カスタマイズ性:チャートレイアウトの保存や、複数チャート表示が容易
Binanceの優位点
- 高い流動性:取引量が世界最大級のため、価格の正確性が高い
- 独自インジケーター:Binance独自の分析ツールも提供
- スポット・先物の切り替え:同一画面でスポットと先物を比較しやすい
どちらを選ぶべきか
チャート分析に重点を置くならBybit、最高の流動性と多様な取引オプションを求めるならBinanceがおすすめです。ただし、両方のアカウントを持ち、チャート分析はBybit、実際のトレードは流動性の高い方で実行、という使い分けも可能です。
TradingViewとの連携メリット
Bybitのチャートは TradingViewベースですが、TradingViewの有料プランを別途契約するメリットもあります。
TradingView有料プランの追加機能
- 複数デバイス同期:設定やレイアウトが自動同期
- カスタムインジケーター:コミュニティ作成の高度なインジケーター利用
- 同時表示インジケーター数増加:無料版は3個まで、有料版は最大25個
- 広告なし:集中して分析できる環境
- バーリプレイ機能:過去チャートを使った練習が可能
TradingView連携の設定
- TradingViewアカウント作成(有料プラン契約)
- Bybitアカウントと連携
- TradingViewからBybitに直接注文を出すことも可能
コストパフォーマンス
TradingView Proプランは月額約15ドル。本格的にテクニカル分析を学びたい方、複数のインジケーターを同時使用したい方には価値があります。ただし、初心者のうちはBybit無料チャートで十分です。
Bybitチャートの強みと弱み
客観的な評価として、Bybitチャートの特徴をまとめます。
強み
- 無料で高機能:TradingViewベースの本格的なチャートが無料
- 直感的な操作性:初心者でも迷わず使える設計
- 取引との統合:チャート分析から注文まで一画面で完結
- モバイル最適化:スマホアプリでも十分な分析が可能
- 豊富な教育コンテンツ:Bybit公式が提供するチャート分析講座
弱み
- 一部の高度な機能は制限:TradingView有料版に比べると機能制限あり
- カスタムスクリプト:Pine Scriptでの完全なカスタマイズは不可
- データ保存期間:超長期(5年以上)のヒストリカルデータにアクセスしにくい
総合評価
Bybitチャートは、無料で使えるツールとしては非常に優秀です。初心者から中級者まで、ほとんどのトレーダーのニーズを満たします。より高度な分析が必要になった時点で、TradingView有料プランへの移行を検討すればよいでしょう。
Bybitチャート利用時のよくある質問(FAQ)
実際のユーザーから寄せられる質問と、その解決方法をまとめました。
チャートが表示されない・重いときの対処法
症状:チャートが真っ白で何も表示されない
原因と解決策
- ブラウザのキャッシュクリア
- Chrome:設定 > プライバシーとセキュリティ > 閲覧履歴データの削除
- キャッシュと Cookie を選択して削除
- Bybitに再ログイン
- ブラウザの変更
- Chrome、Firefox、Edgeなど最新版のブラウザを使用
- Internet Explorerは非対応のため避ける
- 広告ブロッカーの無効化
- AdBlockなどの拡張機能がチャート読み込みを妨げることがある
- Bybitのドメインを例外リストに追加
- VPN・プロキシの確認
- VPN使用時にチャートが正常に動作しないことがある
- 一時的にVPNを無効化して確認
症状:チャートの動きが遅い、カクカクする
解決策
- 表示インジケーター数を減らす
- 同時表示は3〜5個まで推奨
- 重いインジケーター(複雑な計算が必要なもの)を削除
- ブラウザタブを減らす
- 不要なタブを閉じてメモリを解放
- ハードウェアアクセラレーションの有効化
- Chromeの場合:設定 > 詳細設定 > システム > ハードウェアアクセラレーションを有効化
- デバイスの再起動
- PCやスマホを再起動して一時メモリをクリア
スマホアプリでのチャート表示の注意点
画面サイズの制約
スマホの小さい画面では、細かい分析が難しい場合があります。
対処法
- 重要な分析はPC版で行う
- スマホでは大まかなトレンド確認と、ポジション管理に集中
- 横画面表示に切り替えて画面を広く使う
タッチ操作の誤作動
意図しない描画や設定変更が起こることがあります。
対処法
- 描画ツールを使わないときは、選択解除しておく
- 重要な設定変更後は、すぐにレイアウト保存
- 誤って描画した線は、長押しして「削除」を選択
データ通信量
チャートのリアルタイム更新は、データ通信を消費します。
対処法
- Wi-Fi環境での使用を推奨
- モバイルデータ使用時は、不要なインジケーターを非表示
- 自動更新の頻度を下げる(設定で変更可能)
過去データの表示期間と制限
無料プランでの制限
Bybitの無料チャートでは、過去のデータ表示に一定の制限があります。
表示可能期間
- 1分足・5分足:約7日間
- 15分足・30分足:約1ヶ月
- 1時間足:約3ヶ月
- 4時間足・日足:約2〜3年
- 週足・月足:全期間(暗号資産の取引開始時点から)
より長期のデータが必要な場合
- 時間足を変更:例えば、1時間足で見れない期間は4時間足や日足に切り替え
- TradingView有料プラン:より長期のヒストリカルデータにアクセス可能
- 外部データソース:CoinGeckoやCryptoCompareなどのデータサイトを併用
データのずれや欠損
まれに、システムメンテナンスや取引所の障害により、一部のデータが欠損することがあります。
対処法
- 複数の取引所のチャートを比較
- 重要な分析時は、データの連続性を確認
- 異常な値動きは、出来高も確認して判断
チャート分析におすすめの時間足
トレードスタイル別の推奨時間足
| トレードスタイル | 分析用時間足 | エントリー用時間足 |
|---|---|---|
| スキャルピング(数分〜数時間) | 15分足、1時間足 | 1分足、5分足 |
| デイトレード(数時間〜1日) | 4時間足、日足 | 15分足、1時間足 |
| スイングトレード(数日〜数週間) | 日足、週足 | 4時間足、日足 |
| 長期投資(数ヶ月〜数年) | 週足、月足 | 日足、週足 |
複数時間足を見る順序
- 長期足から開始:全体のトレンドを把握
- 中期足で詳細確認:エントリーゾーンを特定
- 短期足でタイミング:最適なエントリーポイントを見極め
初心者への推奨
まずは4時間足と日足から始めることをおすすめします。短期足は値動きが激しく、ノイズも多いため、経験が浅いうちは判断が難しいです。中長期の時間足で基本を身につけてから、徐々に短期足にも挑戦しましょう。
まとめ:Bybitチャートを使いこなしてトレード精度を高めよう
ここまで、Bybitのチャート機能について、基本操作から実践的な分析手法まで詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをおさらいしましょう。
この記事で学んだ重要ポイント
- Bybitは TradingViewベースの高機能チャートを無料で提供しており、初心者から上級者まで満足できる分析環境が整っています。
- チャートの基本は、ローソク足の見方と時間足の使い分けです。まずはこれらをしっかり理解することが、すべての分析の土台になります。
- インジケーターは補助ツールです。移動平均線、RSI、MACDなど基本的なものから始め、自分のトレードスタイルに合ったものを選びましょう。同時に表示しすぎると混乱するため、3〜5個程度に絞ることをおすすめします。
- マルチタイムフレーム分析は、プロトレーダー必須のスキルです。長期足でトレンドを確認し、短期足でエントリータイミングを計る、この習慣を身につけましょう。
- 事前計画が成功の鍵です。チャート分析で得た情報をもとに、エントリー価格、損切り価格、利確目標を決めてからトレードを実行しましょう。
今日から実践できるアクション
- Bybitアカウントを作成(まだの方)して、実際にチャート画面を開いてみる
- BTC/USDTの日足チャートに移動平均線(20期間・50期間)を表示させる
- 過去のチャートをスクロールして、サポート・レジスタンスラインを3本引いてみる
- お気に入り銘柄を5つ登録して、毎日チェックする習慣をつける
- デモトレードや少額から始めて、学んだ分析手法を実践で試す
チャート分析は、一朝一夕で身につくスキルではありません。しかし、毎日少しずつチャートを見る習慣をつけ、実際のトレードで検証を重ねることで、確実に上達します。
最初は難しく感じるかもしれませんが、この記事で紹介した基本を押さえ、実践を繰り返せば、数ヶ月後には自信を持ってチャート分析ができるようになるでしょう。
最後に一つアドバイス
トレードで最も大切なのは、資金管理とリスクコントロールです。どれだけ優れたチャート分析ができても、一度の取引で資金の大部分を失えば、市場に留まることができません。1回のトレードのリスクは総資金の1〜2%以内に抑え、長く市場で生き残ることを最優先にしましょう。
Bybitの高機能チャートを味方につけて、あなたのトレードスキルを着実に向上させてください。成功をお祈りしています!
関連記事
- Bybitの登録方法と本人確認の手順
- 暗号資産取引の基礎知識
- テクニカル分析完全ガイド
- リスク管理とポジションサイジングの重要性














