この記事では、海外仮想通貨取引所Bybit(バイビット)における「空売り(ショート)」の具体的なやり方から、メリット、そして絶対に知っておくべきリスクまでを徹底解説します。
相場が下落しているとき、ただ資産が減るのを眺めているだけではありませんか?
空売りをマスターすれば、下落相場こそが最大の利益チャンスに変わります。特に2025年の現在、ボラティリティの高い仮想通貨市場において、このスキルは必須と言えるでしょう。
この記事でわかること
- Bybitスマホアプリを使った空売りの完全な手順(画像解説イメージ付き)
- 下落相場でも利益を出せる「ショート」の仕組みとメリット
- 強制ロスカットや資金調達料など、初心者が注意すべきリスク
- 「1万円チャレンジ」など少額資金での運用テクニック
- デリバティブ取引の手数料や税金に関する基礎知識
Bybitの空売り(ショート)とは?仕組みとメリット
仮想通貨取引において、「安く買って高く売る」のが基本ですが、それだけでは相場が下落している時に利益を出せません。そこで重要になるのが「空売り(ショート)」です。まずはその基本的な仕組みを理解しましょう。
空売り(ショート)の基本メカニズム
空売りとは、文字通り「持っていない(空の)資産を売る」取引のことです。
具体的には、取引所から一時的に仮想通貨を借りて現在の価格で売り、価格が下がったタイミングで買い戻して借りた分を返済します。この時の「売った価格」と「買い戻した価格」の差額が利益となります。
【空売りの利益イメージ】
| ステップ | アクション | 価格 | 状態 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1 BTCを借りて売る(エントリー) | $50,000 | 手元に$50,000の現金(証拠金含む)がある状態 |
| 2 | 相場が下落するのを待つ | $40,000 | 価格が$10,000下落 |
| 3 | 1 BTCを買い戻して返す(決済) | $40,000 | $40,000を支払って1 BTCを調達 |
| 結果 | 差額が利益になる | +$10,000 | $50,000(売却額) - $40,000(買戻額) = $10,000の利益 |
このように、価格が下がれば下がるほど利益が出るのが空売りの特徴です。
下落相場でも利益が出せるメリット
仮想通貨市場は、上昇トレンドよりも下落トレンドの方がスピードが速い傾向にあります。「上げ100日、下げ3日」という相場格言があるように、パニック売りが連鎖する暴落局面では、短期間で大きな利益を狙える可能性があります。
現物取引しかしていない場合、暴落時は「資産価値が減るのを耐える」か「損切りして現金化する」しか選択肢がありません。しかし、空売りができれば、保有している現物資産の価値低下を、ショートポジションの利益で相殺する「リスクヘッジ」としても活用可能です。
現物取引との違いとデリバティブ取引の役割
Bybitで空売りを行う場合、通常は「デリバティブ取引(USDT無期限契約など)」を利用します。
- 現物取引: 実際に仮想通貨を保有する。手元にコインがないと売れないため、空売りはできない。
- デリバティブ取引: 証拠金(担保)を預けて、将来の価格を取引する。現物を持っていなくても「売り」から入ることが可能。
Bybitのデリバティブ取引では、最大100倍(通貨ペアによる)のレバレッジをかけられるため、少額の資金でも大きな金額の空売りを仕掛けることができます。
【図解】Bybitアプリでの空売りのやり方・手順
ここでは、利用者の多いBybitのスマホアプリを使って、実際に空売り(ショート)を行う手順を解説します。PC版でも基本的な流れは同じです。
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手順1:デリバティブアカウントへの資金振替
Bybitに入金した資金は、最初は「資金調達アカウント(Funding Account)」などに入っている場合があります。取引をするには、これを「デリバティブアカウント(または統合取引アカウント)」へ移動させる必要があります。
- アプリ右下の「資産」をタップ。
- 「振替」ボタンをタップ。
- 振替元:「資金調達」、振替先:「デリバティブ(または統合取引)」を選択。
- 通貨(例:USDT)と数量を入力し、「振替を確認」をタップ。
※BybitのUSDT無期限契約で取引する場合、証拠金としてUSDTが必要です。
手順2:取引ペアの選択とチャート確認
- アプリ下部のメニューから「デリバティブ」または「取引」を選択。
- 左上の通貨ペア部分(例:BTC/USDT)をタップ。
- 検索窓で取引したい銘柄(例:BTC)を入力し、「USDT無期限」のタブから選択します。
- 右上のチャートアイコンをタップして、価格推移やトレンドを確認します。下落トレンドであることを確認してからエントリーするのが基本です。
手順3:マージンモード(分離・クロスの選択)とレバレッジ設定
ここが非常に重要です。初心者は設定を間違えると資金を全額失うリスクがあります。
- 注文画面の上部にあるマージンモード設定(「クロス」または「分離」と書かれた部分)をタップします。
- マージンモードの選択:
- 分離マージン(Isolation): 推奨。証拠金をポジションごとに独立させます。万が一ロスカットされても、そのポジションに入れた証拠金のみが損失となり、口座残高全体には影響しません。
- クロスマージン(Cross): 口座残高のすべてを証拠金として利用します。ロスカットされにくいですが、失敗すると口座資金がゼロになるリスクがあります。
- レバレッジの設定:
- スライダーを動かしてレバレッジ倍率を決めます。初心者は1倍〜5倍程度から始めることを強くお勧めします。
- 「保存」をタップ。
手順4:注文方法(指値・成行)の選択と発注
- 「売り」タブ(赤色)が選択されていることを確認します。
- 注文方法の選択:
- 指値注文(Limit): 指定した価格で売りたい場合に使用します。手数料が安くなるメリットがありますが、価格が届かないと約定しません。
- 成行注文(Market): 現在の価格ですぐに売りたい場合に使用します。確実に約定しますが、手数料は指値より高くなります。
- 価格と数量の入力:
- 指値の場合は「注文価格」を入力。
- 「数量」を入力(またはスライダーで保有資金の何%を使うか指定)。
- 「売り/ショート」ボタンをタップ。
- 確認画面が出るので、内容をチェックして確定します。
手順5:ポジションの確認と決済(利確・損切り)方法
注文が約定すると、画面下部の「ポジション」タブに保有中のショートポジションが表示されます。
- 未実現損益: 現在の含み益・含み損が表示されます。緑色なら利益、赤色なら損失です。
- 決済(利確・損切り):
- ポジションの右側にある「決済」または「閉じる」ボタンをタップ。
- 「成行」または「指値」を選び、決済する数量(通常は100%)を選択して「確認」をタップすれば、買い戻しが行われ、利益(または損失)が確定します。
- 事前に「利食い/損切り(TP/SL)」を設定しておくと、指定価格で自動決済されるので便利です。
Bybitで空売りをする際の注意点とリスク
空売りは強力な武器ですが、現物取引にはない特有のリスクがあります。これらを知らずに取引するのは非常に危険です。
強制ロスカットのリスクと証拠金維持率
レバレッジ取引では、損失が一定ラインを超えると、取引所によって強制的に決済(ロスカット)されます。
ショートの場合、価格が上昇すると損失になります。
- 証拠金維持率: ポジションを維持するために必要な証拠金の割合。これがBybitの定める最低維持証拠金率を下回るとロスカットされます。
- 強気相場でのショート: 仮想通貨は短期間で数倍に高騰することがあります。レバレッジを高く設定しすぎていると、わずかな上昇でロスカットされ、資金を失います。
マイナス手数料?資金調達料(ファンディングレート)の注意点
Bybitの無期限契約には、満期がない代わりに「資金調達料(ファンディングレート)」という仕組みがあります。これは、現物価格とデリバティブ価格の乖離を埋めるために、8時間ごとに(通常、日本時間の1:00, 9:00, 17:00)発生します。
- 資金調達率がプラスの場合: ロング保有者がショート保有者に手数料を支払います。つまり、ショートしていれば手数料を受け取れる(利益になる)可能性があります。
- 資金調達率がマイナスの場合: ショート保有者がロング保有者に手数料を支払います。この場合、ポジションを持っているだけで手数料を取られ続けることになります。
特に強い下落トレンドでは、皆がショートをするため資金調達率がマイナスになりやすく、ショートポジションの保有コストが高くなる傾向があります。
【資金調達料の計算例】
ポジション価額が100万円分、資金調達率が -0.05% の場合1,000,000円 × 0.05% = 500円 の支払いが発生します(8時間ごと)。
価格高騰時の「青天井」リスクについて
「買い」の場合、損失は最大でも投資額(価格が0円になるまで)に限定されます。
しかし「空売り」の場合、理論上の損失は無限大(青天井)です。
価格に上限はないため、例えば1BTC=500万円でショートし、価格が1,500万円になれば、証拠金以上の莫大な損失を抱えるリスクがあります(Bybitではゼロカットシステムがあるため借金にはなりませんが、口座資金はゼロになります)。
Bybitの空売りに関するよくある質問(FAQ)
ここでは、Bybitでの空売りやデリバティブ取引に関連する、よく検索される疑問について回答します。
Bybitの「1万円チャレンジ」とは?少額でも稼げる?
「1万円チャレンジ」とは、1万円(または100ドル程度)の少額資金を元手に、レバレッジを効かせて資金を何倍に増やせるか挑戦する企画のことです。SNSなどで人気があります。
Bybitでは0.001BTCなどの少額から取引可能で、最大100倍のレバレッジが使えるため、1万円からでも大きな利益(および損失)を生む取引が可能です。ただし、高レバレッジはロスカットのリスクも極めて高いため、十分な資金管理が必要です。
バイビットの「ロング」と「ショート」の違いは?
シンプルに言うと、「買い」と「売り」の違いです。
- ロング(Long): 「買い」注文。価格が上がると利益が出ます。
- ショート(Short): 「売り」注文。価格が下がると利益が出ます(空売り)。
「ショート」と「空売り」に違いはある?
違いはありません。金融用語として同じ意味で使われます。
一般的に株式市場などでは「空売り」と呼ばれることが多く、FXや仮想通貨のデリバティブ取引では「ショート」と呼ばれることが多いですが、行為自体は「借りて売る」ことで同一です。
Bybitデリバティブ取引の手数料はいくら?
Bybitのデリバティブ取引(USDT無期限)の手数料は、注文方法によって異なります。
【Bybit 取引手数料(一般ユーザー)】
| 注文タイプ | 手数料率 | 説明 |
|---|---|---|
| テイカー (Taker) | 0.0550% | 成行注文など、板にある注文を取りに行く注文。手数料は高め。 |
| メイカー (Maker) | 0.0200% | 指値注文など、板に新しい注文を並べる注文。手数料は安い。 |
※VIPランクが上がると、さらに手数料は安くなります。コストを抑えるには、できるだけ「メイカー(指値)」注文を使うのがコツです。
Bybitの資金調達料が高い時はどうすればいい?
資金調達料(ファンディングレート)の支払いが負担になる場合、以下の対策が考えられます。
- ポジションを決済する: 支払い発生時刻(1:00, 9:00, 17:00)の直前に一度決済し、時間を過ぎてから再度エントリーする。
- 逆のポジションを持つ: 状況によっては、手数料を受け取れる側(レートがマイナスならロング)に回る戦略を検討する。
- 短期決戦にする: 長期保有せず、スキャルピングやデイトレードで手数料発生前に手仕舞う。
仮想通貨の空売りで利益が出た場合の税金は?
2025年現在、日本の税制において、仮想通貨(暗号資産)のデリバティブ取引で得た利益は、現物取引と同様に「雑所得」として「総合課税」の対象となります。
給与所得などと合算して税率が決まり、最大で住民税と合わせて約55%の税率がかかる場合があります。損失が出ても、翌年への繰越控除は基本的にできません(※法人の場合は異なります)。確定申告が必要になるケースが多いため、大きな利益が出た際は税理士等に相談することをお勧めします。
まとめ:Bybitの空売りを活用してチャンスを広げよう
Bybitでの空売り(ショート)は、下落トレンドを利益に変えることができる強力な手法です。
スマホアプリを使えば、外出先でも素早くチャンスを掴むことができます。
記事の要点まとめ
- 空売りは「借りて売り、安く買い戻す」ことで利益を出す仕組み。
- Bybitアプリなら「デリバティブ取引」から簡単にショートが可能。
- 初心者は「分離マージン」を選択し、レバレッジを低く抑えることが重要。
- 「資金調達料」や「強制ロスカット」のリスクを常に意識する。
- 手数料を抑えるには「指値注文(Maker)」を活用する。
相場は常に変動します。「上がるのを待つ」だけでなく、「下がる動きを利用する」スキルを身につけることで、あなたのトレードの幅は大きく広がります。まずは少額から、Bybitでのショート取引を体験してみてはいかがでしょうか。