BybitのTestnet(テストネット)完全ガイド!デモトレードのやり方からAPI設定まで徹底解説【2025年最新】
暗号資産(仮想通貨)取引において、「いきなり自己資金を投入するのは怖い」「開発したボット(BOT)が正しく動くか安全に確かめたい」と考えるのは非常に賢明な判断です。
Bybit(バイビット)では、こうしたニーズに応えるために、本番環境と全く同じ操作感でリスクゼロの取引ができる「デモ取引(Demo Trading)」と、開発者向けの検証環境である「Testnet(テストネット)」を提供しています。
しかし、多くのユーザーが「アプリ内のデモ取引」と「開発者用Testnet」を混同しており、API設定やログイン手順でつまづくケースが後を絶ちません。
この記事では、一般トレーダー向けのデモトレードの手順から、エンジニア向けのTestnet API接続方法まで、2025年現在の最新仕様に基づいて徹底解説します。
この記事でわかること
- 「デモ取引」と「Testnet」の明確な違いと使い分け
- 自己資金ゼロでトレード練習を始める具体的な手順
- 開発者向け:Testnet APIキーの取得とBase URL設定
- 「接続できない」「価格が違う」などのトラブル解決策
- Bybitのテスト環境に関するFAQ(API、先物対応など)
BybitのTestnet(テストネット)とは?デモ取引との違い
Bybitには、架空の資金を使って取引を練習できる環境が大きく分けて2つ存在します。一つはアプリや公式サイトに統合された「デモ取引機能」、もう一つはシステム開発やAPIテストに特化した独立環境である「Testnet(テストネット)」です。
まずは、この2つの違いを理解することがスタートラインです。
Testnetと本番環境(Mainnet)の決定的な違い
Testnet(およびデモ取引)と本番環境(Mainnet)の最大の違いは、「扱われる資産が本物か架空か」という点に尽きます。
Testnet環境では、チャートの動きや注文板(オーダーブック)の挙動は本番環境を模倣していますが、そこで増減するUSDTやBTCなどの資産には実質的な金銭価値がありません。したがって、どれだけ大損しても実際の財布は痛みませんし、逆にどれだけ利益を出しても出金することは不可能です。
| 項目 | 本番環境(Mainnet) | テスト環境(Testnet / Demo) |
|---|---|---|
| 資産の価値 | あり(リアルマネー) | なし(架空のテスト資産) |
| リスク | 損失リスクあり | リスクゼロ |
| 目的 | 資産運用、利益追求 | 操作練習、戦略検証、APIテスト |
| 出金 | 可能 | 不可 |
一般ユーザー向けの「デモ取引」と開発者向けの「Testnet」
2025年現在、Bybitではユーザーの目的に合わせて2つの入り口を用意しています。ここを間違えると「ログインできない」「APIが動かない」といったトラブルになります。
以下の表で、自分がどちらを使うべきかを確認してください。
| 特徴 | デモ取引(Demo Trading) | Testnet(テストネット) |
|---|---|---|
| 主な対象者 | 一般トレーダー、初心者 | 開発者、BOTプログラマー |
| 利用目的 | UI操作の習得、裁量トレードの練習 | 自動売買BOTの動作確認、API接続テスト |
| アカウント | 本番口座と同じ(切り替え式) | 別途専用口座の開設が必要 |
| アクセスURL | www.bybit.com (アプリ内機能) | testnet.bybit.com |
| API利用 | 制限あり(基本はUI操作用) | フル機能利用可能 |
| 流動性 | 仮想的に生成された板情報 | 参加者が少なく板が薄い傾向 |
結論:
- 手動でトレード練習をしたい方は、本番アカウントにログインしたまま使える「デモ取引」を利用してください。
- PythonやNode.jsなどでAPIを叩きたい方は、専用サイトである「Testnet」を利用してください。

【一般向け】Bybitデモトレードの始め方と使い方
ここでは、多くのユーザーが利用する「デモ取引(Demo Trading)」モードの具体的な始め方を解説します。この機能を使えば、面倒な別アカウント作成なしに、現在の本番アカウントを使って即座に練習モードへ移行できます。
デモ取引モードへの切り替え手順
Bybitの「統合取引アカウント(UTA)」が標準化された現在、デモ取引への切り替えは非常にスムーズです。
- Bybitにログインする
まずは通常通り、公式サイト(www.bybit.com)またはスマホアプリで本番アカウントにログインします。 - メニューから「デモ取引」を選択
- PCブラウザの場合: 画面右上のアイコン(プロフィール)にカーソルを合わせ、ドロップダウンメニューの中から「デモ取引」をクリックします。
- スマホアプリの場合: ホーム画面左上のプロフィールアイコンをタップし、メニュー内にある「デモ取引」のスイッチをオンにするか、ボタンをタップします。
- モード切り替えの完了確認
画面全体に「デモ取引モード」である旨の表示(通常、画面上部やヘッダーに分かりやすい帯が表示されます)が出れば切り替え完了です。
この状態で操作した注文はすべて架空のものとなり、本番の資産(ウォレット残高)には一切影響を与えません。

デモ資金(テスト用資産)の申請・補充方法
デモ取引モードに入ると、初期状態で一定額のデモ資産(例:50,000 USDT、1 BTCなど)がウォレットに付与されています。
もし練習で損失を出して資金がなくなってしまった場合や、もっと大きな金額でテストしたい場合は、以下の手順で補充(Faucet)が可能です。
- デモ取引モードのまま「資産」ページへ移動します。
- 「デモ資金を申請(Request Demo Funds)」というボタンを探します。
- クリックすると、USDTやBTCなどの主要通貨が即座にアカウントに補充されます。
※短期間に連続して申請することはできず、一定の制限(例:24時間に1回など)がある場合がありますが、基本的には無制限に練習可能です。
デモ環境での注文・決済の練習方法
デモモードの最大の利点は、「本番と全く同じUI」であることです。以下の操作を一通り試し、指が覚えるまで練習しましょう。
- 成行注文(Market Order): 「今すぐ買いたい/売りたい」時の操作。数量を入力して「買い/ロング」または「売り/ショート」を押します。
- 指値注文(Limit Order): 「この価格になったら買いたい」という予約注文。価格と数量を指定して発注します。
- 利食い・損切り(TP/SL)の設定: 注文時に、利益確定ラインと損切りラインを同時に設定する方法を確認します。これはリスク管理において最も重要な操作です。
- ポジションの決済: 保有しているポジションを閉じる操作。「成行決済」と「指値決済」の違いを体感してください。
【開発者向け】Bybit Testnetの登録とAPI設定方法
ここからは、自動売買BOTの開発者や、システムトレーダー向けの解説です。APIを利用してプログラムから注文を出す場合、前述の「デモ取引モード」ではなく、「Testnet(testnet.bybit.com)」を利用するのが一般的です。
Testnet専用アカウントの開設手順
重要:本番環境(www.bybit.com)のアカウント情報は、Testnetでは使用できません。
Testnetはデータベースが完全に独立しているため、別途新規登録が必要です。
- Testnet公式サイトへアクセス
ブラウザでhttps://testnet.bybit.com/にアクセスします。見た目は本番サイトと似ていますが、URLが異なります。 - 新規登録(Sign Up) 画面右上の「登録」ボタンからアカウントを作成します。
- メールアドレスまたは電話番号を入力。
- パスワードを設定。
- ※本番と同じメールアドレスを使っても問題ありませんが、システム上は「別のアカウント」として扱われます。
- 認証コードの入力
登録したメールアドレスに届く認証コードを入力し、ログインを完了させます。
Testnet用APIキーの取得と権限設定
プログラムからTestnetに接続するためには、APIキー(API Key)とシークレットキー(API Secret)が必要です。
- API管理画面へ移動
Testnetにログイン後、右上のプロフィールアイコン → 「API管理(API Management)」をクリックします。 - 新しいキーの作成
「新しいキーを作成(Create New Key)」をクリックします。 - パラメータの設定
- APIキーの使用目的: 「APIトランザクション(System-generated API Keys)」を選択。
- 名前: 任意の名前(例:
TestBot_v1)。 - 権限(Permissions):
- Read-Write: 注文を出したりキャンセルしたりする場合は必須です。
- Read-Only: 残高確認やデータ取得のみの場合はこちら。
- IPアドレス制限: セキュリティのため、開発環境のグローバルIPアドレスを入力することを推奨します。「すべてのIPを許可」も選択できますが、キー流出時のリスク(Testnetなので金銭被害はないですが、検証環境が荒らされる)を考慮しましょう。
- アクセス権限: 「統合取引アカウント(Unified Trading)」、「注文(Orders)」、「ポジション(Positions)」など、必要な項目にチェックを入れます。
- キーの保存
生成された API Key と API Secret は、この画面でしか確認できません。必ず安全な場所にメモしてください。ポップアップを閉じると、二度とSecretキーは表示されません。
APIリクエスト先(Base URL)の変更と注意点
開発において最も多いミスが、「接続先URL(エンドポイント)の間違い」です。
本番用のコードをそのまま使い、APIキーだけTestnet用に変えても動きません。Base URLをTestnet用に書き換える必要があります。
Bybit V5 APIのエンドポイント比較
| 環境 | Base URL (REST API) | Base URL (WebSocket Public) |
|---|---|---|
| Mainnet (本番) | https://api.bybit.com | wss://stream.bybit.com/v5/public/linear |
| Testnet (テスト) | https://api-testnet.bybit.com | wss://stream-testnet.bybit.com/v5/public/linear |
Pythonでの設定例(ccxtライブラリの場合)
import ccxt
exchange = ccxt.bybit({
'apiKey': 'YOUR_TESTNET_API_KEY',
'secret': 'YOUR_TESTNET_API_SECRET',
'enableRateLimit': True,
})
# サンドボックスモード(Testnet)を有効にする
exchange.set_sandbox_mode(True)
# または、URLを直接オーバーライドする場合
# exchange.urls['api'] = exchange.urls['test']
print(exchange.fetch_balance())
Pythonでの設定例(pybitライブラリの場合)
from pybit.unified_trading import HTTP
session = HTTP(
testnet=True, # ここをTrueにするだけでTestnet接続になります
api_key="YOUR_TESTNET_API_KEY",
api_secret="YOUR_TESTNET_API_SECRET",
)
print(session.get_wallet_balance(accountType="UNIFIED", coin="USDT"))

Bybit Testnet利用時の注意点とトラブルシューティング
Testnetは便利な環境ですが、本番環境とは異なる特性がいくつかあります。これらを知っておかないと、「バグではないか?」と無駄な調査時間を費やすことになります。
Testnetの価格と本番価格の乖離について
Testnetを利用していると、「本番のBybitチャートと価格が違う」「チャートが不自然な動きをする」ことに気づくかもしれません。
これは以下の理由による仕様です:
- 参加者が少ない: Testnetで取引しているのは開発者やテストユーザーのみです。市場参加者が圧倒的に少ないため、流動性が低く、スプレッド(売値と買値の差)が広がりがちです。
- 裁定取引(アービトラージ)が働かない: 本番環境では、他社取引所との価格差があればBOTが即座に埋めますが、Testnetの資産には価値がないため、誰も価格差を埋める動機がありません。
したがって、Testnetは「注文が通るか」「ロジック通りに決済されるか」の機能テストに使い、価格データを用いたテクニカル分析の検証(バックテストなど)には、本番の過去データを使用することを強くお勧めします。
API接続がうまくいかない時のチェックリスト
API接続でエラーが出る場合、9割以上が以下の原因に当てはまります。
| エラー内容・症状 | 考えられる原因と対策 |
|---|---|
| Invalid Key / Signature Invalid | 接続先URLの間違い: Testnetのキーを使っているのに、URLが本番(api.bybit.com)になっている(またはその逆)。 |
| Permission Denied | 権限不足: APIキー作成時に「注文」や「ポジション」の権限にチェックを入れ忘れている。または「Read-Only」になっている。 |
| IP mismatch | IP制限: 自宅やオフィスのIPアドレスが変わった、またはAPIキー作成時に登録したIPと異なる場所からアクセスしている。 |
| Timestamp Error | PC時刻のズレ: PCのシステム時刻が標準時から数秒以上ズレていると、セキュリティ上の理由で拒否されます。PCの時刻を同期してください。 |
| Account Type Error | アカウント種別の不一致: プログラムで「統合取引アカウント(UTA)」用のエンドポイントを叩いているのに、Testnet口座が旧来の「標準アカウント」のままになっている(現在はほぼUTAに強制移行されていますが確認が必要です)。 |
Bybit Testnet・デモ取引に関するよくある質問(FAQ)
ここでは、検索されやすい関連キーワードに基づき、ユーザーが抱きやすい疑問にQ&A形式で回答します。
Q1. Bybitでデモトレードを行う具体的なやり方は?
A. 本番アカウントにログイン後、メニューから「デモ取引」を選択するだけで開始できます。別途登録は不要です。スマホアプリでもPCでも、スイッチ一つで本番モードとデモモードを行き来できます。資金が足りなくなったら「デモ資金を申請」ボタンから補充可能です。
Q2. BybitのTestnet API(デモトレードAPI)はどこで取得できますか?
A. アプリ内のデモ取引機能にはAPIキーが存在しません。APIを利用したい場合は、別途 testnet.bybit.com にアクセスし、開発者用のTestnetアカウントを作成してください。ログイン後、プロフィールアイコンの「API管理」からキーを取得できます。
Q3. Testnet APIと本番API(Mainnet)の違いは何ですか?
A. 最大の違いは「Base URL(接続先アドレス)」と「資産の実在性」です。
- Testnet API:
api-testnet.bybit.comに接続。架空の資産でテストを行います。 - 本番 API:
api.bybit.comに接続。実際の資産を動かします。
仕様やパラメータの形式(V5 APIなど)は基本的に同一ですが、Testnetは流動性が低いため約定しにくい場合があります。
Q4. BybitのTestnetで先物取引の練習はできますか?
A. はい、可能です。BybitのTestnetおよびデモ取引は、現物取引だけでなく、デリバティブ取引(USDT無期限契約、インバース無期限契約など)にも完全対応しています。レバレッジの設定や、クロスマージン・分離マージンの切り替えなども本番同様に検証できます。
まとめ:Testnetを活用してリスクゼロでスキルアップしよう
Bybitの「デモ取引」と「Testnet」は、トレーダーと開発者、それぞれのニーズに合わせた強力な検証環境です。
- トレード初心者の方: まずはアプリ内の「デモ取引」で、注文方法や画面の見方に慣れてください。「間違えて注文ボタンを押してしまった」というミスを、自分のお金で経験する必要はありません。
- BOT開発者の方: 必ず「Testnet」でAPIの疎通確認を行ってください。アルゴリズムのバグで無限注文を出してしまっても、Testnetなら笑い話で済みます。
2025年の相場は変動が激しく、ツールの使いこなしが勝敗を分けます。まずはリスクゼロの環境で十分な準備を整え、自信を持って本番トレードに挑みましょう。