この記事でわかること
- Bybitの現物・デリバティブ・オプション取引にかかる正確な手数料率
- 入金・出金(送金)・クレジットカード購入時に発生するコストの全貌
- 「手数料負け」を防ぐための資金調達率(ファンディングレート)の仕組み
- VIPプログラムやMaker注文を活用して手数料を安く抑える具体的な方法
- 国内取引所や他の海外大手と比較した際の手数料シミュレーション
海外仮想通貨取引所を利用する際、最も気になるのが「手数料」です。特に頻繁にトレードを行う場合、わずかな手数料の差が最終的な利益に大きな影響を与えます。「Bybitの手数料は高いのか安いのか?」「見えないコストで損をしていないか?」といった疑問を持つ方は多いでしょう。
結論から言えば、Bybit(バイビット)の手数料体系は業界トップクラスの安さを誇り、特にデリバティブ取引においては非常にコストパフォーマンスに優れています。しかし、仕組みを正しく理解していないと、思わぬコストが発生することもあります。
本記事では、Bybitを利用する上で発生するあらゆる手数料を徹底的に洗い出し、他社との比較やコスト削減のテクニックまで詳しく解説します。

Bybit (バイビット) の手数料完全ガイド:全種類のコスト一覧
まずは、Bybitを利用する際にかかる手数料の全体像を把握しましょう。どこでどのようなコストが発生するのかを理解することが、利益最大化への第一歩です。
Bybitの手数料体系サマリー表
以下は、Bybitの主要な手数料をまとめた一覧表です。(※一般会員ランクの基準値)
| 手数料の種類 | 概要・料率(一般会員) | 備考 |
|---|---|---|
| 現物取引手数料 | Maker: 0.10% / Taker: 0.10% | 通貨ペアにより異なる場合あり |
| デリバティブ取引手数料 | Maker: 0.02% / Taker: 0.055% | USDT無期限、インバースなど |
| オプション取引手数料 | Maker: 0.02% / Taker: 0.02% | USDCオプションなど |
| 入金手数料 | 無料 | 送金元の手数料は別途発生 |
| 出金(送金)手数料 | 通貨・チェーンにより異なる | 例:XRP等は非常に安価 |
| コンバート(両替)手数料 | 無料 | ただし実勢レートとの差(スプレッド)あり |
| 資金調達率 | ポジション保有中、8時間ごとに発生 | 市場状況により受取/支払が変動 |
Maker(メイカー)とTaker(テイカー)の違いとは
手数料を語る上で避けて通れないのが、「Maker(メイカー)」と「Taker(テイカー)」という概念です。これを理解しているかどうかで、支払う手数料額が大きく変わります。
- Maker(メイカー):
- 取引板(オーダーブック)にない価格で注文を出し、板に流動性を提供する注文方法です。
- 主に「指値注文」がこれに該当します(※即時約定しない指値)。
- 市場に流動性を作るため、取引所から優遇され、手数料が安く設定されています。
- Taker(テイカー):
- 取引板に並んでいる既存の注文を消費して、即座に約定させる注文方法です。
- 「成行注文」や、即座に約定する価格での指値注文が該当します。
- 市場の流動性を減らすため、Makerよりも手数料が高く設定されています。

1. 取引手数料(現物・デリバティブ)の詳細
ここでは、トレードのたびに発生する取引手数料について、商品ごとに詳しく解説します。
現物取引の手数料率
現物取引(Spot Trading)は、実際に仮想通貨を売買する最も基本的な取引です。Bybitでは、MakerとTakerの手数料が一律に設定されているのが基本ですが、VIPランクによって割引が適用されます。
| 会員ランク | Maker手数料 | Taker手数料 |
|---|---|---|
| 一般 (Non-VIP) | 0.1000% | 0.1000% |
| VIP 1 | 0.0400% | 0.0600% |
| VIP 2 | 0.0200% | 0.0500% |
| PRO 1 | 0.0150% | 0.0400% |
計算例:
一般ランクのユーザーが、10,000 USDT分のビットコイン(BTC)を成行注文(Taker)で購入した場合。
- 手数料 = 10,000 USDT × 0.10% = 10 USDT
デリバティブ取引(USDT無期限・インバース等)の手数料率
レバレッジを効かせた取引(先物、無期限契約など)の手数料です。Bybitが最も得意とする分野であり、業界最安水準の設定となっています。特にMaker手数料の安さは特筆すべき点です。
| 会員ランク | Maker手数料 | Taker手数料 |
|---|---|---|
| 一般 (Non-VIP) | 0.0200% | 0.0550% |
| VIP 1 | 0.0180% | 0.0400% |
| VIP 2 | 0.0160% | 0.0375% |
| PRO 1 | 0.0100% | 0.0300% |
計算例:
一般ランクのユーザーが、レバレッジ10倍で10,000 USDT分のポジション(証拠金1,000 USDT)を成行注文(Taker)で建てた場合。
- 手数料は「ポジション総額」にかかります。
- 手数料 = 10,000 USDT × 0.055% = 5.5 USDT
オプション取引の手数料
USDCオプション取引の手数料体系です。現物や先物とは異なり、MakerとTakerの手数料差が小さい、あるいは同一であることが特徴です。
| 会員ランク | Maker手数料 | Taker手数料 |
|---|---|---|
| 一般 (Non-VIP) | 0.0200% | 0.0200% |
| VIP 1 | 0.0150% | 0.0150% |
オプション取引では、手数料以外にも受渡決済手数料が発生する場合がありますが、基本的には非常に低コストでヘッジ取引などが可能です。
2. 入出金・送金・購入にかかる手数料
取引以外で資金を動かす際にかかるコストについて解説します。特に「出金手数料」は使用するブロックチェーンによって大きく異なるため注意が必要です。
仮想通貨の入金手数料と送金(出金)手数料
- 入金手数料: 無料
- Bybit側で手数料は徴収しません。ただし、送金元の取引所やウォレット側で「送金手数料(ガス代)」が発生します。
- 出金(送金)手数料: 通貨・チェーンごとに異なる
- Bybitから外部ウォレットや他の取引所へ送金する場合、ブロックチェーンのマイニング手数料(ガス代)に相当する額が徴収されます。
主要通貨の出金手数料目安(執筆時点):
| 通貨 | チェーン (Network) | 出金手数料 | 日本円換算目安 (1USD=150円) |
|---|---|---|---|
| BTC | Bitcoin | 0.0005 BTC | 約4,000円〜 |
| ETH | ERC-20 | 0.0035 ETH | 約1,500円〜(変動大) |
| USDT | ERC-20 | 5 USDT | 約750円 |
| USDT | TRC-20 | 1 USDT | 約150円 |
| USDT | BEP-20 (BSC) | 0.3 USDT | 約45円 |
| XRP | Ripple | 0.25 XRP | 約20円 |
節約のポイント:
USDTを送金する場合、イーサリアムチェーン(ERC-20)を使うと割高です。トロンチェーン(TRC-20)やバイナンススマートチェーン(BEP-20)を選択することで、コストを数十分の一に抑えることができます。
クレジットカード購入の手数料
Bybitでは「ワンクリック購入」機能などを使い、クレジットカードで直接仮想通貨を購入できます。しかし、これには高い手数料がかかる傾向があります。
- 手数料率: 決済サービスプロバイダにより異なりますが、概ね 3.5% 〜 5% 程度。
- 注意点: 手軽ですが、取引板で買うよりもレートが悪くなることが一般的です。緊急時以外は、国内取引所からXRPなどを送金してUSDTに交換するルートの方が、トータルコストは安くなります。
P2P取引の手数料
P2P(ピアツーピア)取引は、ユーザー同士で直接日本円と仮想通貨を交換する方法です。
- Taker(広告から注文する側): 手数料無料
- Maker(広告を出す側): 一定の手数料がかかる場合がある(通貨ペアによる)
多くのユーザーにとって、P2P取引は日本円でUSDTを調達する際の手数料無料ルートとして機能しますが、相手方への銀行振込手数料などは自己負担となります。
3. 見落としがちな「隠れコスト」に注意
表面的な手数料率だけでなく、取引の仕組み上発生するコストを知っておくことは、「手数料負け」を防ぐために不可欠です。

資金調達率(ファンディングレート)の仕組み
デリバティブ取引(無期限契約)において最も重要なコストが「資金調達率(ファンディングレート)」です。これは、現物価格と先物価格の乖離を調整するために、ポジション保有者同士で支払われる手数料です。
- 発生タイミング: 1日3回(日本時間 1:00, 9:00, 17:00)
- 仕組み:
- 資金調達率がプラスの場合:ロング(買い)保有者がショート(売り)保有者に手数料を支払う。
- 資金調達率がマイナスの場合:ショート保有者がロング保有者に手数料を支払う。
- コスト感: 通常は0.01%程度ですが、相場が過熱すると0.1%〜0.3%以上に跳ね上がることがあります。
注意点:
ポジションを長期保有する場合、このファンディングレートが積み重なり、利益を圧迫することがあります。逆に、これを受け取る戦略(デルタニュートラル)で稼ぐことも可能です。
強制決済(ロスカット)時の手数料
証拠金維持率が低下し、強制決済(ロスカット)が発動された場合、通常の取引手数料に加えて追加のコストが発生するわけではありませんが、最も不利な価格で成行決済されるため、実質的な損失が大きくなります。また、証拠金の一部が「保険基金」に充当される仕組みになっている場合もあります。
コンバート(両替)手数料
保有しているコインを別のコインに交換する「コンバート機能」は、手数料「無料」と表示されています。しかし、ここにはスプレッド(買値と売値の差額)が含まれています。
- 実質コスト: 市場価格よりも0.1%〜0.5%程度不利なレートで交換されることが一般的です。
- 対策: 少額なら便利ですが、大金を交換する場合は、面倒でも「現物取引」の板を使ってトレードしたほうがコストを抑えられます。
Bybitの手数料を安く抑える3つの方法
Bybitの手数料は元々安いですが、さらにコストを下げるためのテクニックがあります。
VIPプログラムの活用とランク条件
Bybitには取引高や資産残高に応じたVIPプログラムがあります。VIPランクが上がると、現物・デリバティブの手数料が劇的に安くなります。
| VIPランク | 条件目安(資産残高 または 30日取引高) |
|---|---|
| VIP 1 | 資産10万ドル以上 OR デリバティブ取引高1,000万ドル以上 |
| VIP 2 | 資産25万ドル以上 OR デリバティブ取引高2,500万ドル以上 |
| VIP 3 | 資産100万ドル以上 OR デリバティブ取引高5,000万ドル以上 |
他社からの乗り換えキャンペーンなども頻繁に行われており、他社での取引実績を提示することで、即座にVIPランクを適用してもらえる場合があります。
紹介コード・キャンペーンの利用
新規登録時に紹介コードを利用したり、期間限定のキャンペーンに参加したりすることで、手数料割引クーポンやボーナスを受け取ることができます。
- 手数料割引: 登録後一定期間、取引手数料が割引になる特典。
- ボーナス: 取引の証拠金や手数料の支払いに充当できるクレジット。これを使えば、実質的な手数料負担をゼロにすることも可能です。
Maker注文を意識したトレード
最も即効性のある節約術は、「成行注文(Taker)」を避け、「指値注文(Maker)」を徹底することです。
- デリバティブ取引の場合、Taker手数料は0.055%ですが、Makerなら0.02%です。
- コストは約3分の1になります。頻繁にトレードするスタイルであればあるほど、この差は収支に直結します。
他社比較:Bybitの手数料は高い?安い?
客観的なデータに基づいて、Bybitの手数料競争力を検証します。
国内取引所との比較
国内取引所(CoincheckやbitFlyerなど)の多くは、「販売所」形式がメインです。販売所の手数料は「無料」と宣伝されていますが、実際には3%〜5%以上の広大なスプレッドが存在します。
| 取引所タイプ | 手数料/スプレッド | 100万円分のBTC購入コスト目安 |
|---|---|---|
| 国内販売所 | スプレッド 3.0%〜 | 約30,000円 |
| Bybit (現物) | 手数料 0.1% | 約1,000円 |
このように、国内販売所と比較すると、Bybitの取引コストは圧倒的に安いです。
大手海外取引所(Binance等)との比較
次に、海外の主要な競合他社と比較します。(※一般ランクでの比較)
| 取引所 | 現物 Maker / Taker | デリバティブ Maker / Taker | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Bybit | 0.10% / 0.10% | 0.0200% / 0.0550% | デリバティブのMakerが特に安い |
| Binance | 0.10% / 0.10% | 0.0200% / 0.0500% | BNB払いで割引あり |
| Zoomex | 0.10% / 0.10% | 0.0200% / 0.0600% | キャンペーンが多い |
| OKX | 0.08% / 0.10% | 0.0200% / 0.0500% | 現物がやや安い |
分析:
- 現物手数料は各社横並びの0.1%が標準です。
- デリバティブに関しては、BybitはBinanceとほぼ同水準の最安クラスです。
- Bybitの強みは、手数料の安さに加えて「サーバーの強さ(約定力)」と「使いやすいUI」にあり、総合的なコストパフォーマンスで選ばれています。
Bybitの手数料に関するよくある質問(FAQ)
最後に、検索ボリュームの多い疑問点について、Q&A形式で回答します。
Q. Bybitの出金手数料はいくらですか?(出金・送金)
A. Bybit自体が徴収する手数料はありませんが、ブロックチェーンのマイニング手数料(ガス代)がかかります。例えば、USDTをTRC-20チェーンで送金する場合は1 USDT(約150円)程度ですが、ERC-20チェーンを使うと数倍〜十数倍高くなります。送金する際は、チェーンの選択を慎重に行いましょう。
Q. トレードで負けている時も手数料はかかりますか?(負け)
A. はい、かかります。取引手数料は「利益が出たかどうか」に関係なく、「取引した金額(ポジションサイズ)」に対して発生します。そのため、頻繁に負けトレードを繰り返すと、損失額に手数料が上乗せされ、資金の減少が加速する「手数料負け」の状態になりやすいので注意が必要です。
Q. 他の取引所と比べて手数料は高いですか?(比較・高い)
A. いいえ、Bybitの手数料は世界的に見ても「安い」部類に入ります。特に国内の販売所と比較すれば圧倒的に安価です。海外大手と比較しても標準的〜最安水準であり、手数料が「高い」と感じる場合は、Taker注文ばかり使っていないか、ファンディングレートを見落としていないか確認することをお勧めします。
Q. クレジットカード購入の手数料は高いですか?
A. はい、割高です。クレジットカード決済プロバイダの手数料(3.5%〜5%程度)が含まれるため、市場価格よりも高いレートで購入することになります。スピード重視の場合以外は、国内取引所からXRPなどを送金して交換する方法が最もコストを抑えられます。
Q. 現物取引とデリバティブ取引で手数料は違いますか?
A. はい、異なります。現物取引は一律0.1%(一般ランク)ですが、デリバティブ取引はMaker 0.02% / Taker 0.055%です。パーセンテージだけ見るとデリバティブの方が安く見えますが、デリバティブはレバレッジをかけるため、取引総額が大きくなりやすく、結果として支払う手数料の絶対額は大きくなる傾向があります。
まとめ:Bybitはコストパフォーマンスに優れた取引所か
Bybitの手数料体系を詳しく見てきましたが、結論としてBybitは非常にコストパフォーマンスに優れた取引所と言えます。
- 業界最安水準のデリバティブ手数料: 特にMaker手数料の安さはトレーダーにとって大きな武器です。
- 透明性の高いコスト構造: 隠れた手数料が少なく、ファンディングレートなどの仕組みも明確に開示されています。
- 豊富な割引手段: VIPプログラムやキャンペーンをうまく活用すれば、さらにコストを下げることが可能です。
手数料は、トレードにおける「経費」です。この経費を正しく理解し、Maker注文や適切なチェーン選択によってコントロールすることで、あなたのトレード収益は確実に改善します。ぜひ本記事を参考に、賢くBybitを活用してください。